『融資を受ける金融機関選びのポイント』 …企業規模にあった金融機関を選びましょう。
起業してこれから融資を受けようと考えている方はもちろん、
経営経験の長い経営者様であっても、お付き合いする銀行をど
のような観点で選べばよいか分からない方も多いと思います。
金融機関の力を最大限活用するためには、ご自身に合った金融
機関を選んだ方が有利ですので、まずは、金融機関の種類や特
性を見ていきましょう。
■ 金融機関は大きく次の5種類に大別できます。
◆政府系金融機関
最も有名な政府系金融機関は日本政策金融公庫です。預金取引
は行わない融資取引のみの金融機関で、信用力が低い創業時か
らお付き合いできる数少ない金融機関です。企業規模に関わら
ず、事業資金の融資相談に乗ってもらえます。あまり知られて
いませんが、日本政策金融公庫は国民生活事業、中小企業事業、
農林水産事業の3つに分かれており、これにより数百万円の創
業融資から数億円規模の事業融資まで幅広く対応しています。
◆メガバンク
明確な定義はありませんが、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三
井住友銀行の3行を3大メガバンク、りそな銀行を加えた4行
を4大メガバンクと表現することが多いようです。規模が大き
く全国に支店があるため、口座を持っているという方も多いと
は思いますが、事業資金のプロパー融資取引となると、規模の
小さな中小企業にとっては、少し敷居の高い金融機関です。
◆地方銀行
各都道府県に本店があり、地域経済の発展に尽力している金融
機関です。地域経済に大きな影響力を有する企業や地場産業を
営んでいる企業を中心として、主に地域の中小企業向けに融資
取引を行っています。メガバンクとは違った役割を担っていま
すが、「銀行」ですので、審査の傾向はメガバンクと似ていま
す。
◆信用金庫・信用組合
地域経済の発展に尽力している点においては地方銀行と同じで
すが、地方銀行よりも、さらに地域の細部に根付いています。
経営形態も銀行とは違い、企業が出資者となって相互扶助を目
的とする協同組織型の金融機関です。よって、まず出資をして
会員とならなければ融資取引をしてもらえません。小規模の事
業者にとっては身近な存在です。
◆ノンバンク
預金の受け入れは行わず、融資取引のみを行う金融機関をノン
バンクと言います。信販系やリース系の金融機関もノンバンク
に分類されます。金利は高いものの手軽に利用できるメリット
があります。
例えば、貴社が年商3千万円の小規模企業であれば、メガバン
クとお付き合いをしても積極的な提案は受けられないかもしれ
ません。メガバンクの主たる取引先は大企業になりますので、
小さな会社の対応は手薄になりがちです。
あくまでもイメージですが、創業~年商3億円程度までは日本
政策金融公庫国民生活事業及び信金信組をメインとし、年商3
億円を超えたあたりで地方銀行や日本政策金融公庫中小企業事
業にチャレンジ、年商が10億円を超えたあたりでメガバンク
にチャレンジするのが理想だと感じます。
○金融機関対応に関するご相談は、銀行融資プランナー協会
正会員事務所にて承っております。お気軽にご相談ください。
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■お問い合わせ先
【 石田雄二税理士事務所 info@kaikeisanbo.com 】
昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。