『ビジネスモデル俯瞰図の検証!(その16)』 …ビジネスの業務フローを抜本的に組み替える!
前回号の続きです。
〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを
把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやす
く整理した図表のことを指します。〕
事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現した
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を整理いたします。
■着眼点22:ビジネスの業務フローを抜本的に組み替える!
●ITやAI、ロボット技術が飛躍的に進化しています。
1.コンテンツは、音声や動画で保存ができ適時廉価に利用で
きるようになりました。学習や教育分野においては、遠方まで
勉強会やセミナー、研修のために移動する必要がなくなってき
ました。プロの提供する優良なコンテンツが、自身のスマホや
パソコン画面に提供されています。時間や距離の制約を受けな
い環境が整備されています。自身の学習や社員教育の方法を抜
本的に見直しましょう。
2.多くの業務がRPA(=ロボティック・プロセス・オートメ
ーション)により、現時点でも半自動化できます。人の手を必
要としない業務の領域が、順次拡大されることでしょう。単純
な入力作業、繰り返し業務は概ね置き換えができます。単純事
務業務は間もなく消滅します。
3.レジの自動化、無人レジを見かけるようになりました。無
人店舗の実験も始まりました。近々実用化されることでしょう。
レジ係という仕事は間もなく消滅します。さらに、店舗運営者
の仕事も激減することでしょう。
4.自動運転技術の実証実験が継続されています。5Gのイン
フラも整い、いよいよ本格始動です。耐久年数の長い自動車が
主役のため、完全切り替えには時間がかかりそうですが、長距
離移動の高速道路や、特定エリアに限定した限定稼働は時間の
問題でしょう。車両の運転という業務も激減しそうです。
5.AIを使った調理器具は、効率的にプロの調理技術を模倣し
ます。短時間で美味しい料理を確実に提供してくれます。料理
人という仕事も激減するはずです。
6.医療や法務などの高度な翻訳分野においても、AI自動翻訳
の精度がプロ翻訳家の精度に近づいています。プロの翻訳家を
必要としない時代はすぐそこまできています。プロの翻訳家と
いう仕事は近々消滅します。
…等々
我々は今、技術革新の真っただ中に置かれています。効率的に
勉強して、新しい技術を活用した新しい会社運営のスタイルを
模索していかねばなりません。また、労働力としての人手不足
は近々解消し、労働力は余ります。そうなります。
昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。