『ビジネスモデル俯瞰図の検証!(その14)』 …昔はチラシとポイントカード、今後は動画とオンラインサロン!
前々回号の続きです。
〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを
把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやす
く整理した図表のことを指します。〕
事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現した
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を整理いたします。
■着眼点20:自社の広報媒体(主に動画)と自社のコミュニ
ティーの構築を!
●昔は、DMやチラシを主な告知媒体として使っていました。
店舗ビジネスでは、これらを使って来店を促し、ポイントカー
ドを配布して固定客化を狙っていました。昔々の販促・固定客
化の王道です。時に固定客限定のイベント等を行っていました。
●今は、ホームページや文章・画像を使ったSNSを活用しなが
ら、自社の告知を行っています。また、ネット販売は、大手販
売プラットフォームに出店して行っています。自社独自で顧客
にリーチしにくいからです。
●今後は、各社が自社の広報媒体(主に動画)を持ち情報配信
を行うことで、直接顧客にアプローチするようになります。さ
らに、各社が自社のコミュニティー(自社のビジネスオンライ
ンサロン=ファンクラブ)を運営するようになります。ネット
販売においても、自社が直接顧客に販売するようになり(D2C
モデル)、大手のプラットフォーマー(B2B2Cモデル)を経
由して販売する比率が下がります。
情報配信力とITリテラシーの高い企業は、エンドユーザーを囲
い込み、自社の商品やサービスを直接販売するようになります。
代理店や、ネット上での大手のプラットフォーマーをも中抜き
できる社会構造がついに出来上がりました。
◎エンドユーザーがスマホという極めて高機能な情報受信媒体
を標準装備しています。また、発信者から受信者(エンドユー
ザー)へ届けるためのインフラも完璧に整備されました。
このような環境に今我々は遭遇しています。この環境に適合す
るのか無視するのか?10年後の未来が大きく変わります。
◆我々が取り組むべきことは以下です。
1.尖った商品やサービスを開発する。
2.自社の情報配信チャンネル(動画を使った自社TVのような
もの※ユーチューブが現実的です。)を整備して情報配信
を始める。
3.顧客及び顧客候補を囲い込む自社のビジネスオンラインサ
ロン(自社のファンクラブ)を開設して囲い込む。
是非ご検討ください。
昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。