『財務及び金融機関対応指針』 …日傘理論・銀行対応10のルール・年商対比10%余分に・ 数値計画作成のコツ!
当事務所が提唱する財務及び金融機関対応指針の一部(要点の
み)を紹介いたします。ご確認ください。
■(雨傘ではなく)日傘理論!
『金融機関が貸し出す傘はすべて「日傘」(○)です。「雨傘」
(×)ではありません。貸し出す資金が預金者から預かった預
金だからです。損失を出すわけにはいきません。故に金融機関
は、企業に対して健全かつ前向きな資金しか貸し出せません。』
※雨傘は、一部の制度融資・制度保証のみです。「借りられる
時に借りられるだけ借りておく」ことこそ最善の策です。健全
な時に、近未来に遭遇するかもしれない「谷」や「まさか」に
備えて資金調達を継続し続けること、これ以外に方法が見当た
りません。これこそが、金融機関対応の大原則です。
■銀行対応10のルールは!
●ルール1;銀行交渉は、いかなる時も前向きに…
「日傘」しかないからです。
(※一部の制度融資・保証商品は除きます。)
●ルール2;『資金のダム』を作ってください。
『お金は、借りられる時に借りられるだけ借りて
おく。』
●ルール3;財務諸表、自己資本比率等々、中小企業には(ほ
とんど)無関係です。
●ルール4;無借金経営は最終的な目標です。
●ルール5;運転資金は毎年借り直す。
●ルール6;取引銀行は、分相応が良い。
●ルール7;銀行とは信義に沿って付き合う。
●ルール8;銀行対応は、原則書面で対応する。口頭対応のみ
ではNGです。
●ルール9;創業時融資で最大限の調達を。
●ルール10;リスケも前向きに。口頭ではNG、計画書が絶
対に必要です。
創業者から中小零細企業までは、自社のルール(借り手の論理)
よりも金融機関のルール(貸し手の論理)に適合するしかあり
ません。また、金融機関は重要な取引先の一つと考えて対応す
ることをお薦めします。決して損にはなりません。
■年商対比で、今より10%多くの運転資金を持ち続ける!
※有り余るほどの現預金がある会社様・社長様は除きます。
○年商5億円の社長様、追加で5,000万円の運転資金を持
ち続けませんか?
○年商2億円の社長様、追加で2,000万円の運転資金を持
ち続けませんか?
○年商5,000万円の社長様、追加で500万円の運転資金
を持ち続けませんか?
◆年商対比で、今より10%多くの運転資金を持ち続けること
の長短を考えてみましょう。
○短所は…
・借入金利を2%とすると、経常利益が0.2%ダウンします。
・その他の短所は見つかりません。
借入れと合わせて現預金も増えます。実質の借入金額は増えま
せん。また、返済の原資はこの借入金です。借入れ前の資金か
ら返済するわけではありません。返済しながら現預金も減少し
ますが、その分借入残高も減少します。
○長所は…
・余裕資金を持つことで、資金繰りの苦労から解放されます。
・経営上の安全率が向上します。万が一に備えられます。
・投資などの必要な資金需要に素早く対応できます。
(投資に使ったら別途資金調達が必要になりますが、一刻を争
う時はこの資金を利用できるとの意味です。)
慢性的に資金繰り業務に追われておられる社長様は少なくあり
ません。この資金繰り業務を極小にして、本来の社長業務に専
念できます。
◆どうすれば、年商対比で今より10%多い現預金を持ち続け
ることができるのか?
業績の良い時に運転資金の借入れを最大限行ってください。約
定返済付きの運転資金は、返済が伴います。時間の経過に伴っ
て、現預金残高=借入金残高も自然に減少します。一定間隔で、
借り換え、巻き直しを継続して行います。
○『借りられる時に借りられるだけ借りる。』
○『返済分を一定期間ごとに借り替え・巻き直しで補い続ける。』
長期間に渡り、戦略的に資金調達と巻き直しを、さらには金融
機関対応を丁寧に行うことで、ある程度の業績が伴えば実現で
きます。
■融資を受けるための数値計画作成のコツ!
※自社の事業を広く世に問う、このような状況の事業(数値)
計画ではなく、金融機関向けの計画書を想定しています。
創業融資や設備投資、新店出店時の融資を受けるためには、金
融機関に提出する数値計画の作成が必要です。どのような計画
を作成するのか、コツをお伝えします。
売上目標が大きすぎると、その蓋然性の説明に苦慮します。一
方、売上目標が小さすぎると、その借入の返済ができません。
当事務所が推奨する財務部長として作成する数値計画は、融資
金額を返済するために必要な(返済後)損益分岐点売上を基準
にした資金繰り計画書です。資金が適切に回るように逆算して
作ります。単に融資のためだけの計画にはなり下がりません。
社長様に対して、最低限必要な売上を示唆する目標計画として
の役目を果たしています。
当事務所が提案する『資金繰り円滑化サービス(財務部長の代
行業務)』は、上記の様な役務を提供いたします。少しの予算
で、お金に苦労しない経営を目指せます。導入をご検討くださ
い。
昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。