『アフターコロナの財務戦略!』 …BSが痛んで債務超過に陥ろうとも、PLを整えましょう。

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アフターコロナの財務戦略についてお話しします。

新たな変異株の出現でコロナ禍の終焉時期は確定しませんが、
それでもいつかは平時を迎えます。この病を多くの人たちが安
全の概念ではなく安心、受け入れの境地に立った時、他の感染
症と同じ対応になるのでしょうか。

約半数の事業がコロナ禍の影響を大きく受けたと言われていま
す。特に飲食やサービス・旅行関連などへの影響は甚大でした。
この損失を借入で賄った事業者は、今後長期間に渡って返済し
ていかねばなりません。

以下、対応を考えてみましょう。

◆PLが健全化できそうな会社に対する国の対応は…

国は、コロナ禍で生じた赤字を特別損失と見なし、返済を超長
期まで引き延ばせる施策を引き続き打ち出してくるはずです。
PL審査で新規の融資も実施しながら、積極的な支援を続けるは
ずです。場合によっては、DES(デッドエクイティースワップ)
で株式に転換し、備忘価格でオーナーが買い戻すなど、実質的
な棒引きを行ってくれる可能性もありそうです。

◎PLを合わせる、黒字化を図る、コロナ禍でダメージを受けた
会社様も、できるだけ短期間に黒字化を達成しなくてはなりま
せん。BSが痛んで債務超過に陥ろうとも、PLを整えましょう。
足元の収支がバランスしておれば、コロナ禍起因の棄損は説明
が付きます。コロナ融資や事業再構築補助金を存分に活用して、
とにかく黒字化を図ってください。

◆PLが健全化できそうにない会社に対する国の対応は…

上記と同様に、返済を超長期まで引き延ばせる施策を引き続き
打ち出してくるはずですが、健全でないPLに対する新たな融資
付けは難しく、リスケを繰り返しながら時間を稼ぐことしかで
きません。
最終的には整理することになります。

コロナ禍の融資対応は簡単でした。
国策として提供された「雨傘融資」の要件は、「コロナ禍の影
響で売上が落ちたので融資をお願いしたい。」のみであり、極
めて容易に資金調達ができました。

アフターコロナは徐々に平時に戻ります。
一方、アフターコロナ、平時に実施される「日傘融資」の要件
は、返済原資の有無であり、事業体の健全性です。180度、そ
の融資方針が転換します。

来年以降、有事「雨傘」から平時「日傘」に徐々に転換するプ
ロセスを迎えるに当たり、コロナ禍で生じた損失補填のための
融資金返済に迫られます。数年以上経過し、平時に完全に戻っ
た時には苦境に立たされる企業様も少なくないはずです。

◆財務戦略を持ってください。

当事務所では、アフターコロナの状況を想定し、クライアント
に対する財務支援体制の充実を図っています。コロナ禍で被っ
たBSの棄損を処理する長い旅路の伴走者としての役回りを担わ
せていただきます。

一年間お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
感謝・合掌

※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、クライ
アントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』
ための新しい機能(=金融機関対応を含む財務の機能)を持つ
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