『市場開発・商品開発に関する3つのルール!』 ■1:ナンバーワンよりオンリーワン、アッパーニッチ戦略を! ■2:脱・マーケットイン、プロダクトアウトの法則! ■3:イノベーションは、生産者からの提案が起点!(シュンペーター)
■1:ナンバーワンよりオンリーワン、アッパーニッチ戦略を!
(SP経営協会)
今ないモノ、あっても注目されていないモノ、マーケットが小
さすぎて大手が参入しにくいモノを対象とするビジネスは前途
洋洋です。
◆ナンバーワンよりオンリーワンを目指しましょう。
ナンバーワンは、競争に勝って一番になることです。オンリー
ワンは、競争せずに一番(?)になることです。競争しないた
めには、他人・他社と違うこと、世の中にないことを行うこと
です。お金・人・モノ、これらの経営資源の乏しい会社こそ、
競争しない経営を心掛けるべきではないでしょうか?小規模零
細企業、または、これから独立開業される方こそ、この発想が
重要です。
◆ほんの少し目先を変えて考えてください。
誰もが腰を抜かすような、画期的な商品やサービスを開発する
に越したことはありませんが、容易ではありません。いきなり
このようなことができる会社・社長は稀有です。そうではなく、
今取り組んでいる事業の、ほんの少し目先を変えて、どこにも
ないモノ・コトを開発しましょう。
◎高額商品でオンリーワンになる、アッパーニッチ戦略は現実
的です。
一本(3斤)3,000円を超える食パンをネット通販で販売
しておられる会社様があります。こんなに尖った食パンを求め
る顧客は多くありませんが、ネットを使って全国に展開すれば、
年商5億円~10億円(推測)ぐらいのパンメーカーが生まれ
ます。多分高収益なはずです。まさに、『新・食パン』メーカー
です。ネット通販は、大きな商圏に対して、尖った商品を限定
した顧客を対象に販売するのに最適です。とんでもない高額品・
サービスを開発してみてはいかがですか?
※ネット通販環境の進化は、大商圏に向けて小資本でビジネス
を展開することを可能にしました。
■2:脱・マーケットイン、プロダクトアウトの法則
(SP経営協会)
「消費者がより必要とするものを、適切な価格で提供する」
マーケットインの発想が正しいとされてきました。もちろんマ
スマーケットに打って出るなら、この発想は大変重要でしょう。
一方、中小零細企業は、限られたコア技術しか有しておらず、
また、大量販売する広告力も持ち合わせないため、コア技術を
活用した、ある種の「プロダクトアウト」の発想で商品開発を
行うしかありません。さらに、低コスト生産ができるはずもな
く、価格競争の土俵にも立てません。であるならば、コア技術
を突出させて、とんでもない味や機能を、原価を無視してでも
提供できる高額商品へのチャレンジが現実的です。
中小零細企業が必要とする売上はほんの数億円から十億円程度
です。数百億円も、数千億円もの売上をいきなり狙う必要はあ
りません。であるならば、得意な分野(コア技術)で、最高品
質のとんでもない商品を作り、ほんの一部の人に高く買っても
らう商売(=アッパーニッチ戦略)を狙ってみたらいかがでし
ょうか。
販売価格(原価)の呪縛を外した時に、とんでもない商品が出
来上がるかもしれません。
■3:イノベーションは、生産者からの提案が起点!
(シュンペーター)
「経済における革新は、新しい欲望がまず消費者の間に自発的
に現われ、その圧力によって生産機構の方向が変えられるとい
うふうに行われるのではなく…(略)…、むしろ新しい欲望が
生産の側から教え込まれ、したがってイニシアティブは生産の
側にあるというふうにおこなわれるのが常である」(シュンペ
ーター)
○日常的に高頻度で消費する食品や雑貨、様々なサービスを、
消費者の近隣に高密度で配置したコンビニチェーン、この業態
を消費者は自ら望んだでしょうか?これらを利用してその恩恵
を知り、結果としてなくてはならないそれになったはずです。
○スマートフォンを手元に置いているはずです。この様な機能
を備えたIT端末を消費者は自ら望んだでしょうか?こんなこ
とができるから、便利で楽しいから、…ぜひ使ってください、
といわれて使い始めたら手放せなくなったはずです。
マーケットインではなく、プロダクトアウトする力、この創造
力こそ起業力(企業力)です。
昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。